私は、一昨年の12月に、不登校児童生徒への支援について教育長へ質疑を行い、学校以外の居場所の一つとしてフリースクールの必要性、連携についてお聞きしました。
不登校児童・生徒はなかなか減らず、文科省が毎年行っている調査によると、30年にわたり増加傾向、令和2年度では約20万人にのぼり過去最高。特に直近の5年間に急増しているという結果が出ています。新潟市でも全国同様、年々増加傾向にあり、現在も1,000人以上の子ども達が不登校となっています。
今回は、小学校で地域ボランティアとして校内の見回りを行っている方から、学校へは行けるけれども落ち着きがなく自分の教室でじっとしていることが出来ず、保護者の方が特別支援学級を望まないため、居場所がなく校内のあちこちをウロウロしている子どもの話をお聞きし、学校での居場所が必要なこどものため、校内フリースクールの設置について質問を行いました。
(問い)
校内フリースクールは、「教室以外の居場所づくり」として全国でも設置の取り組みが行われ、 市で予算を確保し、「居場所」専属の教員を配置するなど、教室復帰のみを目指すのではなく、社会的自立につながるよう支援が行われています。
愛知県岡崎市では、市内の公立中学校にあった「校内適応指導教室」を発展的に解消し、「F組」と呼ばれる校内フリースクールを「岡崎方式」として独自の取り組みを行っています。2020年度に3校に設置し、一部の学校では長期欠席者が減少傾向にあるなどなかなか減らなかった、不登校生徒に確かな手応えがあったことから増設を続け、来年23年度には全20中学校で展開する目標を掲げています。また運営の仕方も、支援員は人材を市の予算で採用していますが、F組の担任は定数配置の教員が受け持ち加配はされていません。F組の担任は教室にいる時間を確保するため、通常の教科時間数をできるだけ少なくし、本来持つべき時間はほかの先生たちが少しずつカバーする、少予算かつ少人員を『チーム学校』の力でカバーし、F組という温かい居場所づくりに取り組んでいます。本市も学校内の居場所として設置を検討すべきと考えます。
(答弁)
本市では、学校内での居場所として、また教室復帰に向けて、別室や適応指導教室を設置しています。適応指導教室の取り組みは校内フリースクールの要素を含んでいる。
(問い)
私は岡山市へ校内フリースクールと適応指導教室との違いについて聞いてみたところ、なかなか不登校が減っていかないことが課題であったため、今までの適応指導教室では、通常の学級で頑張る気力をなくした生徒が一時的に休ませる場所で、教室に入りづらい生徒が一時的に利用する場所だったため、そうなると、生徒たちは通常のクラスに行けない子が行く場所と思い、先生たちも適応出来なかったのだと思うのではないかと考え、自己肯定感を失った子どもは非常にそこから這いのぼるのが難しいことから、生徒、教師みんなの意識を変えるため、名前を適応指導教室ではなく、校内フリースクールのF組へと変えたとのことでした。現在は小学校の不登校も増えてきていることから、小学校への配置も試みていて、小学校で多様性を受け入れる体制が出来れば、中学生となっても信頼しあえる間柄になるのではないかということでした。
私はこのことをお聞きし、不登校への対応には考え方じたい変えることも重要なことだと感じました。本市は、全中学校で適応指導教室を設置しています。本市も「適応指導教室」から名前を変えることで、子ども達、先生の意識を変えていくこと、通常学級との境目を無くし、気持ちの軽減を量ること、お互いが気に掛け合えるような環境を作っていくため、校内フリースクールの設置に取り組むべきと考えます。
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