top of page

地域資源を生かした観光誘客について~出雲市~

「神話の國 出雲」として全国に知られる、出雲大社、荒神谷遺跡、西谷古墳群などの歴史・文化遺産と、豊かな自然に恵まれた地域である、出雲市の観光政策について、広域観光交流促進調査特別委員会で視察を行ないました。


出雲市の観光入込客数は、縁結びの神様で知られる出雲大社の平成25年の大遷宮を契機に、ピーク時で約1,500万人の入込客数を誇っていましたが、その後減少に転じ、現在は新型コロナウイルス感染症の影響も受け、約870万人まで落ち込んでいるものの、影響を受ける前までは、約1,200万人もの入込客数がありました。


しかし、出雲市は島根県で最も多くの観光客が訪れているものの、多くは知名度の高い「出雲大社」のみの訪問となり、市内のその他に点在する観光資源へ周遊しないため、滞在時間が短く、宿泊を伴わない「通過型の観光」が課題となっていました。





また、外国人宿泊客数についても、島根県全体でも全国的に少なく、出雲市では平成25年で約2,800人。令和元年では約1万人まで増加したものの、県全体の約11%と絶対数が少ない状況でした。


そのため、

●地域資源を生かした周遊滞在型観光の推進について、出雲大社以外の観光資源を磨き、出雲には出雲大社以外に訪れてみたい多くの観光資源がある事を知ってもらい、市内他のエリアに回遊させる施策の展開。


●インバウンドの推進については、海外での「Izumo」の認知度を高めるため、海外への情報発信、訪日外国人の受け入れ体制の整備など、インバウンド関連事業の推進を図るため、出雲市の観光課内に「インバウンド推進室」を新設し、フランス人のインバウンド専門スタッフの配置や、YouTube動画配信やリーマーケティング広告等デジタルを活用したプロモーションを実施している。


●広域連携による観光客の取組については、広域観光連携組織をはじめ、様々な団体との連携を深め、出雲市圏域医を中心として連携に加え、島根県や近隣市町村など、自治体間の相互連携により一体となった観光PRやインバンド対策を推進し、広域化、多様化への対応を図っている。


 

出雲市は、国内でも非常に知名度の高い「出雲大社」という観光資源があるものの、訪れた観光客が、その他の観光資源へ周遊しないため、宿泊客も隣接する松江市へ流れてしまう「通過型観光」であることが長年の課題となっています。


新潟市は知名度の高い観光資源に乏しいが、地域資源を活用した旅行商品の企画や、体験型観光の創出などの取組を行なっています。「佐渡島の金山」世界文化遺産国内推薦を契機とし、今後、佐渡・新潟エリアへの来訪者が大きく増加することが見込まれることから、佐渡市への来訪者を本市へ回遊を促し、満足度向上につなげる更なる施策の展開が必要と感じました。




bottom of page