佐渡市小木町の歴史的価値
- 高橋さとこ

- 2025年10月30日
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歴史と文化のまちづくり推進議員連盟の調査で、佐渡市小木町の「重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)」を視察しました。
小木町は佐渡金銀山の金銀積出港として発展し、北前船の寄港地として栄えた港町で、入り江に沿って弧を描く町並みや、通り側に2階を張り出した独特の町家が今も残る貴重な地域です。
現地では、まず重伝建制度と小木町選定の経緯について説明を受けました。平成19年の悉皆調査で全ての建物を一棟ずつ調べ、歴史的価値や保存方針を検討できる基礎データを蓄積したこと、その後、住民による勉強会や団体設立、アンケートなどの積み重ねを経て、令和6年8月に約13.3ヘクタールが国の重伝建に選定されたそうです。

続いて街歩きでは、狭い間口と奥行きの深い短冊形の敷地、切妻造平入2階建ての町家、2階正面の座敷「オモテニカイ」とオイエ吹き抜け、通り側に大きく張り出した2階など、小木ならではの民家のつくりを現地で確認しました。これらは、佐渡の金や銀、物資、人が行き交った港町としての賑わいや、船宿・商家の営みを今に伝えるものでした。

一方で、老朽化や空き家の増加、所有者の高齢化、維持管理費の負担、景観規制や許認可手続きへの不安など、制度運用上の課題も感じました。
住民の理解と合意形成、補助制度や税制支援の周知、相談しやすい体制づくりが今後の鍵となります。
これまでの取り組みとして、伝統的建物へのプレート配布や「修理・修景の手引き」の活用、まち歩きイベントや講演会を通じた普及啓発、防災対策や空き家活用、歴史的建物の流通支援などが進められていますが、歴史的景観を守りながら、観光や交流人口の増加、住民の暮らしの質向上につなげていく姿勢が印象的でした。
今回の調査で学んだのは、化財を守りながら、地域の誇りと暮らしを支える基盤として歴史や景観を生かすという視点です。新潟市においても、歴史的建造物や町並みを活かしたまちづくりにどうつなげていくか、検討して参ります。


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